下高井戸駅の歯医者で土・日曜日や平日夜間も診療している高峰歯科医院

そもそも歯科インプラントとは、虫歯や歯周病の影響で失われてしまった、歯や歯の骨の代替品として機能しているものになります。インプラントは3つのパーツに分かれており、人工で作られた歯冠の部分、人工歯根の部分と歯冠の部分を繋ぐ土台、顎の骨の部分に埋め込む人工的な歯根になります。このうち、繋いでいる土台や人工歯根の部分は金属が使用されています。ほとんどの場合、土台にはチタン、チタン合金、ジルコニアなどが用いられており、人工歯根にはチタンやチタン合金が用いられています。体の一部に金属を取り込むことになるこの治療ですが、実はMRIをはじめとした精密検査を行わなくてはならない場面では問題になってしまうケースがあります。インプラントを使用した場合、精密検査は可能なのでしょうか。また、対処法はあるのでしょうか。

インプラント治療後はＭＲＩ検査を受けられる？

人間ドックなどで、MRIなどの精密検査を受けるという事はよくあります。その際、金属の着用は厳禁となっており、下着のホックなどに用いられているような、僅か数gにも満たないサイズの金属でも着用不可になります。これはMRIという装置自体がとても強力な磁気を発生させているためであり、撮影自体に影響を及ぼしかねないのは勿論のこと、そのパーツのみが吹き飛んでしまったり、そのパーツごと引っ張られてしまうといった危険性があります。この微量の金属の部類として、インプラントの場合は含まれるのでしょうか。答えは、「いいえ」です。ほとんどのインプラントの場合は外さずにそのまま撮影することが可能です。先述の通り、インプラントには多くチタンやチタン合金が用いられています。このチタンやチタン合金は、磁石に引き寄せられる力が非常に弱いため、撮影に影響をきたしたり、引っ張られてしまうといった危険性も伴いません。そのため、インプラントそのものを外してしまう必要はありません。しかしながら、中には例外もあります。

磁石式のインプラントはＭＲＩ検査は大丈夫？

このインプラント本体以外にも、歯のインプラントを構成するパーツとして、歯根部分と歯冠部分を繋ぐために磁石を使用している場合があります。このタイプのインプラントは、着脱可能な仕様となっているため、MRIのような磁気を発生させるような検査では検査中に歯冠部分が取り外れてしまう可能性があります。また、装置の仕組みなど、構造上の理由でチタンやチタン合金ではない金属が使用されているケースなどもあります。その場合は撮影された画像にノイズが残ってしまい、正確な診断結果が得られないといった弊害が生じます。そういった特別なインプラントを使用しているケースでは、前処置が必要になる可能性があります。このように、MRIを受けるに当たっては基本的にインプラントの取り外しは必要なく、問題なく検査は行えます。しかし、先述の通り例外がある場合があるので、安易な自己判断はせずに不安な場合はかかりつけの歯医者さんに相談しましょう。