歯の詰め物の種類について/パラジウム合金

こんにちは!スタッフのKです。今回は歯の詰め物の種類についてお話したいと思います。

・歯の詰め物の種類
虫歯になった際に削った部分に詰め物をして歯の形を整えます。種類としては、メタルインレー、コンポジットレジン充填、セラミックインレー、ハイブリットインレー、ゴールドインレーがあります。まずはメタルインレーですが、これは金銀パラジウム合金かニッケルクロム合金という金属を使用します。保険適応内です。コンポジットレジンはプラスチック素材で虫歯の治療だけでなく歯が欠けた場合など幅広く使われます。保険適応内になる場合もありますが、見た目をよくするためには自費になってしまう可能性もあるので注意してください。セラミックインレーはより自然で白さがあるので目立ちにくい素材で、変色しにくい特徴を持ってます。一方ハイブリットインレーはセラミックの粒子とレジンを混ぜ合わせた詰め物でセラミックより柔らかいので、割れにくく、歯にやさしいです。最後にゴールドインレーは生体親和性の高い金属で作られたもので、金属ですが変色が起こりにくく、金属アレルギーにもなりにくいです。また歯と同じくらいの硬さにもできるので周りの歯への影響も少ないです。ぜひご自身の歯に合った素材を選んでみてください。


・「銀歯」はどのような金属でできているのか?
虫歯になってその歯を削った後、空いた穴に金属を被せますよね。いわゆる「銀歯」と呼ばれるものですが、この銀歯がどのような金属でできているか皆さんはご存知でしょうか。「銀歯」とは言いますが実は銀は50パーセントしか含まれていないのです。皆さんは「合金」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。単一の元素からなる純金属に対し、合金は複数の金属元素が混ざっているもののことを「合金」と呼びます。(厳密に言うと、金属元素と非金属元素が混ざり合ってできた金属様のものも合金と呼びます)虫歯の治療に用いられる銀歯も実は純粋な銀からできているのではなく、合金でできているのです。何故単一な金属ではなく合金を使っているのでしょうか?それは、複数の金属を混ぜることによって、強度や加工のしやすさを調整しより優れた歯科材料として使用することができるためです。保険診療で銀歯として使われているのは合金の中でもパラジウム合金と呼ばれているもので、その成分の内訳は金12パーセント、銀50パーセント、パラジウム20パーセント、銅17パーセントです。


 ・パラジウム合金(保険適用の銀歯)の利点と欠点
そもそもパラジウム合金とは銀が主成分の合金です。耐食性をよくするために金を混ぜて作られています。むし歯でできた穴などの被せ物や、詰め物によく使用されるものですが、これにはいったいどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
パラジウム合金のメリットとしては強度が高いことが挙げられます。奥歯など、より強い負荷がかかるパーツは耐久性の高いものが求められます。この金属は割れにくく頑丈な素材なので奥歯で噛みしめてもよほど割れることはありません。また、保険が適用されるので比較的安価に作成が可能なのもメリットの一つといえます。
パラジウム合金のデメリットは、金属アレルギーの原因となることが挙げられます。このパラジウム合金は金属イオンが口腔内に唾液と混じって溶け出しやすくなります。そのためにある日突然金属アレルギーを発症してしまうといった危険性があります。金属アレルギー症状は口腔内だけでなく、手足など皮膚にも表れてしまう恐れがあります。

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